22/09/04

暑い夜。どこか、アジアの騒がしい街の、食堂の入り口横のテラス席に座っている。5、6人での旅行中のようだった。料理が出てくるのを待っていると店内から叫び声が聞こえた。そのあとすぐに銃声らしい爆発音が聞こえたので地面に伏せる。人が出たり入ったりする。再び銃声。黒ずくめの人物が入り口にビビットカラーの缶を置いた。置かれた缶の向こう側にいた、同じように伏せている友人と目が合った。flameという文字が見えてとっさに顔を背けた直後、ものすごい爆発音がした。
おそらく間近で爆弾が爆発したにもかかわらず、私は生きていた。無傷だった。一緒にいた友人たちもみんな無事のようだった。何も持たずにその場から逃げる。私は逃げていく人たちの列の最後尾を走る。最後から2番目にいた友人にパスポートは持ったかと聞かれ、身につけていたポーチに入っていることを確認した。街灯に照らされた道がそろそろ終わる。

見たことも発砲音を聞いたこともないのに銃の夢をよく見る。

涼しい夜。困ったときには眠れない夜に手を洗う人のことを思い出すようにしている。手が冷えたら不思議と眠れるのだと言う。私はそうでもないけれど。あなただけのおまじないを少し盗む。