四月

朝遠く人身事故の文字ひかる その都度きみを思い出してた

凍らない海を見ていた(この先も)アンナ死ぬれば吾は生かされむ

わたくしと致しましても諦めて春に臨んでゆく所存です

妹はシンディ私はマドンナと言われ育った呪い解けずに

父からの花束は枯れしもつやみ 春の終わりに花瓶は濁り

投げられし爆発物は誰がために生まれ責められ燃え尽きますか

君よりも早く起きるよ君のこと嫌いにならないようにつとめて

大丈夫ですかと訊かれたときから大丈夫ではなくなったのです

白波のよる夢の世で生活しきらめく水は優しく聴けり